第14回 ブログ版農業講座「みんな知りたい病害虫のこと 後編②」

お待たせしました‼

2月にアップした「みんな知りたい病害虫のこと」後編の第2弾が届きました。前回に引き続き、テーマは「イネにつく虫」。講師は、もちろん豊嶋和人さんです。

今回は、あっと驚く新事実が発覚しますよ!

【みんな知りたい病害虫のこと 後編イネにつく虫②】

前回からずいぶん間があいてしまいました。カメムシ以外の稲につく虫のお話をしたいと思います。

稲につく虫と聞いて思い浮かべる虫は世代によってだいぶ違うのではないかと思います。80歳以上ならば茎に幼虫(いもむし)が入って大きな被害をもたらしたニカメイガ、サンカメイガが浮かぶのでしょうか。それらの虫はコンバインによるわらの裁断や稲の品種改良によってほぼ絶滅してしまいました。

40歳以上ならばウンカでしょうか。余談ですが、全身が緑色でお尻だけ黒い、家の灯りをめがけて入ってくる小さな虫が昔はよくいましたよね。あれはツマグロヨコバイといって、同じカメムシ目ですがヨコバイの仲間でウンカとは異なります。じゃあウンカってどんなんよと言われるとセミ(セミもカメムシ目です)をちっちゃくしたような虫ですが、じつはわたしもちゃんと見たことがありません。水田には水を張ってますし、多くのウンカは稲の比較的下の方で汁を吸っているからです。

今年は普段見えない稲の虫を観察するために陸稲を植えてみようと考えています。畝を立てて陸稲を植えるなら観察が容易です。陸稲にはアブラムシもつくようですが、それはそれで観察が楽しみです。

というわけで陸稲の苗を立ててみました。今回の写真はこれだけです。

さてウンカですが、記憶が新しいところで一昨年の秋、丸亀平野でも結構、「坪枯れ」という現象が見られました。まるでミステリーサークルのように田んぼの稲が円形に倒れて枯れているのです。ひどいところでは田んぼ一枚全部枯れます。これはトビイロウンカというウンカが株元の茎の汁を吸って収穫期の稲を倒してしまうものです。

このウンカの被害が出るのは9月中旬以降ですが、田んぼに侵入するのは6月から7月にかけてです。中国南部からベトナム北部の東海岸を飛び立ったウンカは梅雨時期のジェット気流に乗って日本までやってきます。そうして降り立った水田にそのまま滞在し、世代を重ねて増殖し、秋に大きな被害を及ぼすというわけです。稲を枯らしたウンカは田んぼを飛び立ちますが、日本の気候では越冬できず、かといって大陸に戻ることもできず、死滅します。なんとも悲しい虫ですね。

去年は坪枯れは発生しませんでした。同じくジェット気流に乗ってくるツマジロクサヨトウも見かけませんでした。去年は梅雨入りが5月と早く、これらの虫の飛来も早くなるのではないかと警戒していたのですが、肩透かしを食いましたね。このあたりがトビイロウンカの難しいところです。

とはいえ、その前年は珍しく香川県でも坪枯れ被害が出たように、トビイロウンカの被害は西日本各地で近年目立っています。温暖化で到着後のウンカが以前より増えやすくなっているのかもしれません。

もうひとつ言われているのは、殺虫剤抵抗性ウンカのまん延です。トビイロウンカが生息している亜熱帯では年に2回稲を作ることができますが、そういった地域でも近年は省力化、収量アップのために殺虫剤を使用します。作付回数が多いところで同じ殺虫剤を連用すると、抵抗性を持ったウンカが出現します。そして日本に飛んできて育苗箱施用の殺虫剤が効かずに増殖し、被害を及ぼすというわけです。それに対応するために、西日本で使う育苗箱施用の殺虫剤も最近ガラッと変わりましたね。海を越えて飛び込んできた虫をその時点で叩くのが一番の防除方法です。最近開発されたウンカ用の殺虫剤はそれまでのものより環境負荷もおおむね低くなっています。

殺虫剤に抵抗性をつけた虫が飛んでくるのはとんだ迷惑だと感じるかもしれませんが、同様に香川県で抵抗性をつけた野菜の害虫コナガやシロイチモジヨトウなどが東日本や北日本に飛んでいくこともあります。大事なのは知識と、農薬も多数人が使い、使いすぎで目減りする資源であると認識することだと思います。

虫ではありませんが、最近の田んぼでの困りごとといえばスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)ではないでしょうか。うちの田んぼで初めて見かけたのは2004年の秋でした。稲刈りの際に畦畔にうみつけられた卵を見つけたのです。その年は台風が多くていろんなものが田んぼに流れてきていました。それからあっという間に増えましたね。

対策はいろんなところに書かれているのでここでは触れませんが、最近ふれてハッとしたものを紹介します。ジャンボタニシも温暖化の影響でミナミアオカメムシなどとともにどんどん北上し、今では千葉県あたりでも大問題となっているようです。もう公開が終了してしまったのですが、千葉県農林総合研究センターの研究成果発表の動画を見ていましたらジャンボタニシ対策で面白い成果がありました。西日本ではもうおなじみとなったジャンボタニシ対策、厳冬期のトラクター耕うんによる防除についてです。厳冬期にロータリーの回転数を上げて耕うんすると、貝に傷をつけたり寒風に当てたりしてジャンボタニシを防除できますが、その際のより効果的な土壌条件を検討していたのです。それによりますと、土が固く締まっているときのほうが貝が土に固定されているために貝にロータリーが当たりやすくなるそうです。確かにほぐれた土では貝がロータリーの間をすり抜けてしまいそうです。ということは稲刈り後すぐに一旦耕うんしてしまうのは労力がかかるだけでなくジャンボタニシの防除にも逆効果ということになります。

東京都も含めた47都道府県に農業を研究する公的機関が設置されています。わたしたちが習慣として当たり前に行っている作業も他県の農家にとっては決して当たり前ではなく、そのためにその県の研究機関が新たに検討を加えることがあります。そういう研究成果は大変貴重なのでぜひ利用させてもらいましょう。「○○県+農業試験場」で検索するとコロナ禍でも楽しい楽しい国内研修旅行ができますね。ただし、その土地の気候や土壌の性質の香川県との違いは常に意識しておく必要があります。

 

今回ご紹介する本は、最近読んだ

『香君(上下巻)』上橋菜穂子∥著 (F ウエ)

ファンタジー世界の農業試験場の研究者たちがイネの害虫と戦う物語と言えるかもしれません。一難去ってまた一難。国民を支える穀物を維持するのは大変なことです。下巻巻末の参考文献には応用昆虫学や生態学の名著が並んでいてこちらもみんな面白いですよ。

いかがでしたか?私たちスタッフも、夏になると家に入ってきてやっかいだなと思っていた、あの緑色の小さな虫を「ウンカ」だと信じていたのに、実は違っていたという事実に驚愕しています。笑

4月28日に予定していた農業講座『益虫を上手に利用した夏野菜』は残念ながら中止になってしまいましたが、その内容は次回、こちらのブログ版農業講座でご紹介させていただきますね。お楽しみに♪

 

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こども読書週間はじまりました♪

4月23日(土)から5月12日(木)まで、図書館では『こども読書週間』を開催中‼いろいろな楽しい展示が目白押し‼

まずは、センターでどーんと皆様をおむかえする『えほんdeしりとり』。

『ええことするのはええもんや』→『やさいのがっこう』→『うんちっち』→

タイトルがしりとりになるように、えほんを選んできてください♪さぁ、うまく見つけてつなげられるかな?

入口横では、毎年恒例の『こどものほんポップコレクション』。

いろとりどり、スタッフそれぞれの個性爆発💣なPOPが並んでいます‼お気に入りの1冊を選んでみてくださいね♪

さらに、カウンター横には『絵本のガチャガチャ』!

ガチャガチャのカプセルには番号が書かれた紙が一枚。この番号と絵本をおひとつ交換します。テーマは、どうぶつの絵本です。おもしろい絵本と出会えるか、ぜひ運だめししてみよう‼

新型コロナ感染者数が下げ止まり、香川県独自の「感染拡大防止対策期」が延長されたことから、予定していたイベントはすべて中止…ですが、工夫を凝らしたいろいろな展示で、皆様に楽しんでいただけたらと思います。

ゴールデンウィークは、ぜひ図書館へ♪お待ちしています‼

 

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新年度🌸あらためて知りたい❝図書館の使い方❞

さくら満開の季節ですね‼

まずは新入学生、新社会人、進級、卒業、昇進、退職などなど…この春、新しい船出を迎えた皆さんに心からお喜びを申し上げます‼

さて、新年度を迎え、図書館も「はじめまして」の方にご利用いただく機会が増えてきました。そこで、「はじめまして」の方もそうでない方も、いまあらためて知っておきたい『図書館の使い方』について、入口横のメイン展示スペースにて詳しくご案内しています。

探している本が見つからない

どうやって探せばいいのか分からない

そんなときに知っておくと便利な『図書館の使い方』。書棚にある本がどう並べられているのかを知る分類法の説明や背ラベルの読み方、調べもののお手伝いをするレファレンスの利用法、子育てや生活、料理など暮らしに関する本をまとめた「くらしの森」や電子図書館のなどのご案内、まんのう町立図書館が行っている子育て支援室や介護施設への出張図書館のご紹介などなど、図書館のそうだったのか!!をたくさん集めました。

ブログではこれまで予約の仕方電子図書館の使い方などをご案内してきましたが、これからも、より使いやすい、分かりやすい図書館を目指してがんばっていきたいと思います‼

ということで、3月23日の再開から、すこ~しだけ展示がリニューアルされています。

特に、これまで芥川賞・直木賞をはじめとする受賞作品や映像化作品を中心に展開していた展示を「話題作」と改め、それらに加え、TVや新聞などで紹介された本、人気のグルメ・スポットなどなど、旬な話題に関連する本を集めました。

読む本に迷ったら、とりあえずこの棚へ…そんなコーナーにしていきたいと思っています。よろしくお願いします‼

そして、昨年末より常設となったSDGsコーナーでは、毎月1つずつテーマを選び、おすすめの本を紹介していきます。

今月のテーマは「目標4:質の良い教育をみんなに」。

 

世界に目を向けてみると、学校に行くのが困難な子どもたちがたくさんいます。戦争や紛争で学校が閉ざされてしまった子。目のくらむような崖の道を何時間もかけて通学する子。すきまだらけの教室で勉強する子。女の子というだけで勉強する権利を奪われた子。そもそも学校自体がない子…そんな実情に目を向けてみませんか?だれもが希望をもって前に進むことができる春になりますように。

そして、この4番の目標は、実は図書館と大きく関係しています。

わたしたち公共図書館は、知識や教養を高めたり、趣味の世界を広げるなど生涯学習を支援し、いろいろなイベントや講座を開催し、人と人の新たな交流を生みだします。図書館は、年齢も性別も国籍も、職業や社会的地位も関係なく、すべての人に平等かつ公平に開かれた場所。すべての人がつながることを目指しているのです‼

この春、また新しい図書館との付き合い方、見つけてみてくださいね♥

 

 

 

 

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お待たせしました!3/23から開館します!!

まんのう町立図書館は3月23日(水)午前10時から開館いたします‼

本当に長かった、2カ月に及ぶ臨時休館。この期間もブログやFacebookでご案内した通り、電子図書館や完全予約制の貸出、電話でのリクエスト受付など、さまざまな新しい試みを行ってまいりました。おかげさまで、HPからのご予約は以前よりも格段に増え、なんとか図書館としての使命を最低限果たせたかなと、ホッと安心しております。今後も電子図書館やHPからの予約は引き続き行っていきますので、開館した後も、ぜひそちらも合わせてご利用くださいね。

そして、開館した暁には、みなさまに本を存分に楽しんでいただけるよう、もりもりもりだくさんの展示をご用意いたしました‼

まずは、この2カ月間に入った新着本!もう棚からあふれだしています!

むかし懐かしのレシピ本から、硬派なノンフィクション、心温まるやさしいえほんに、永久不滅の冒険譚まで…一般書290冊、児童書194冊の新しい本たちが、みなさまとの新しい出会いを待っています!

新着本のとなりには、これまで映像化作品や受賞作などを展示していましたが、こちらを『話題作』としてリニューアル!これまでの展示に加えて、新聞やテレビで紹介されていた本、ちまたで話題のグルメやスポットなど、最新の情報に応えられるようなコーナーにしていきたいと思います!

入口横には毎年恒例の『科学道』。

本を通じて、未知に挑戦し、未来を切り開いてきた科学者の生き方・考え方や科学の面白さに出会う100冊を集めました。今年のテーマは、①未来エンジニアリング、②脳とココロ、③つながる地球です。わたしたちの過去・現在・未来を知る1冊を探してください!

そして、こちらも毎年恒例。開館前に行った『本の福袋』の中身大公開。

センターには『ことばであそうぼう』。ことばの魅力をたっぷりと味わえる本がいっぱい!春らしい言葉をつないで、いろんな文章をつくってみてください。

もちろん、ミニ特設も色とりどり。春にふさわしい本、集めています!

 

さらに、3月23日からは毎回大好評の雑誌リサイクルを行います。今回は2020年分の雑誌をご自由にお持ちいただけますので、ぜひご利用ください!

まんえん防止等重点措置が解除されたとはいえ、まだまだ感染者が出ています。館内入口での検温、手指の消毒、そして在館中のマスク着用は引き続き、ご協力をお願いいたします。

また、みなさんにお会いできるのを楽しみに、スタッフ一同お待ちしています‼

 

 

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第13回 ブログ版農業講座「みんな知りたい病害虫のこと 後編①」

最後の寒さが通り過ぎ、3月の声を聞くとなんとなく日差しの柔らかさが感じられるようになってきますね♪

まもなくまんのう町立図書館も再開し、新しい春を新しい気持ちで迎えられることを楽しみにしています。

今回のブログは、昨月お届けしたブログ版農業講座「みんな知りたい病害虫のこと」後編「イネにつく虫」のパート①です。カメムシについて、農業講座講師の豊嶋和人さんに教えていただきました。

【みんな知りたい病害虫のこと 後編①カメムシ】

イネにつく虫で去年びっくりしたのがイネカメムシの発生です。

他県で多発しているという話は聞いたことがあったのですが、うちでははじめて見ました。いやあ、きれいなカメムシですねえ。

右の写真は幼虫です。こちらはこちらでかわいい。

でも、かわいいとかきれいとか言ってもいられないんですよね。多発すると、お米に黒い斑点がつくいわゆる斑点米だけではなく、真っ白になって実が入らない不稔の症状まで引き起こしてしまいます。今回この虫を発見した経緯も、田んぼに水を入れに行ってもらった母から、「白穂があるんやけど見てくれんか」といわれて観察していたらおったというものでした。

このイネカメムシ、昔はたくさんいたようなのですが、戦後の化学農薬の大量散布によってほぼ見なくなっていた虫です。イネカメムシで論文を検索すると、1970年代まではたくさん論文がみつかるのですが、それ以降はずいぶん減ってしまいます。いないから研究もされていなかったというわけです。

今頃になって復活した原因はいくつか指摘されています。

① イネの作型分散で餌が長期間供給されるようになった。

これはミナミアオカメムシの増加についても同様に言われていますね。去年、初夏にほとんどいなかったミナミアオカメムシが夏の間に水田ですごく増えたのには驚きました。

② 耕作放棄地などイネ科雑草の増加。

これはクモヘリカメムシやアカスジカスミカメなどの斑点米カメムシでも同様な指摘がされています。「畦畔の草刈りはイネの出穂2週間前に終わらせる」という話を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。その理由は草刈りによって畦畔から田んぼにクモヘリやアカスジカスミカメ等のカメムシを追い込んでしまわないことにあります。うちでイネカメムシが発生したのも、近くに耕作放棄地や夏場耕作しない圃場がいくつかある田んぼでした。

画像が荒いですけどクモヘリカメムシです。虫の上にはいもち病の病斑も見えますね。とほほ。

下は畦畔のクローバー上のアカスジカスミカメです。

③ 減農薬・無農薬の水田が増えた。

減農薬・無農薬にもいろんなケースがあると思います。名人が巧みな技術と観察力で作り上げるケース。大規模化、高齢化、米価の低迷などでコストや手間がかけられなくて結果的にそうなるケースなど。いずれにしても昔よりも農薬による害虫の淘汰が減った結果、昔から水稲に依存して生活している虫がまた個体数を増やしている可能性はありそうです。

さて、この古くて新しい虫を防ぐにはどうしたらいいのでしょう。香川県に先立ってイネカメムシが復活した広島県のある地域では地域で作付する米の品種や田植え日を揃えて出穂期にドローンで一斉防除を行っているそうです。なるほど、餌の供給される期間を減らして防除の手間もドローンで解決、そうすれば耕作放棄地も減ってイネカメムシの増加もさらに抑えられるかもしれません。

ただ、今後心配なことがあります。農薬取締法改正によって農薬に対する環境規制がより厳しくなり、評価の仕組みも変わりました。現在イネカメムシやミナミアオカメムシの防除に使っている殺虫剤が少なくとも稲穂が出ている時期には数年内に使えなくなるかもしれないのです。大型のカメムシを防除できる殺虫剤は限られていますが、どの殺虫剤もミツバチに対する毒性が比較的強いという問題点があります。50年以上前にイネカメムシを駆逐した殺虫剤の多くは人畜毒性や環境毒性が強く、とうの昔に退場しています。殺虫剤の歴史はターゲットとなる害虫以外の生き物への毒性を減らす歴史でもありますから、当然のことです。

さあどうしましょう。今回の法改正のモデルとなっているEUの制度では、禁止となった農薬でも農家が困ったときには柔軟に許可が出るようになっていますが、日本でもそうなるのでしょうか。あるいは新たな防除法が開発されるのか。先日、試験場の研究者や農薬メーカーさんとの雑談のなかで、田んぼの端から端に渡した網を2機のドローンで引っ張ってカメムシを大量に捕まえて、できれば食材として売りましょうってわりと真顔で提案しました。が、変な空気が流れただけでした。みなさんはこの案、いかがでしょうか?

イネにつく虫編とうたいながらカメムシのことしかお話しませんでしたので、次回、イネにつく虫編②に続きます。

 

今回紹介する本はこちらです。

『わたしたちのカメムシずかん やっかいものが宝ものになった話』鈴木海花∥文、はたこうしろう∥絵(486 ス)

去年の小学校中学年の課題図書でしたからご存知のかたもいるかもしれません。「わたしたち」にはこどももおとなも含まれます。きもちわるいの前に知らないことは調べてみる、それをみんなで本気でやってみたらどうなるか。ぜひおとなにも読んでもらいたい児童書です。

では、次回「イネにつく虫②」をお楽しみに!

 

 

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予約貸出を開始します♪

新型コロナウイルス感染拡大のため、香川県に出されていたまん延防止等重点措置が36日まで延長されたことを受け、まんのう町立図書館の臨時休館も36日まで延長されることとなりました。利用者の皆さまには、ご不便をおかけして申し訳ありません。

もういい加減、読む本がなくなったよ…という方も多いと思います。そこで、本日214日より

本の予約貸出を開始することになりました!!

すでに、まんのう町立図書館でご登録いただいている、まんのう町在住、在勤、在学の方ならどなたでもご利用いただけます。

ご予約いただいた本は、再開館後5日目の312日までカウンターでの取り置きとなりますが、希望する方には本日214日~36日までのあいだ、お電話にて受け取り日時をご指定いただければ、休館中に貸出させていただきます。

つまり!

図書館に来てブラりしながら本を選ぶことはできないけれど、本を予約していただければ、日時指定の完全予約制で休館中にも貸出(受け取り)が可能なのです!

予約は、まんのう町立図書館のHPから、キーワードや著者名から所蔵本を検索いただければインターネットで予約することができます。

まずは、まんのう町立図書館HPのトップページにある【資料検索予約】をクリック。

一番上の【簡易検索】をクリックすると検索画面が出るので、キーワードや書名、著者名などで検索してください。

例えば、「香川」で検索すると、左画像のように資料の一覧が出ますので、読みたい本をクリック。右画像のような本の詳細画面に切り替わります。左下の【資料状況】で現在図書館内にあるのか貸出されているのか、ほかの人の予約が入っているかどうかが分かります。

今回初めてHPから予約を行うという方は、最初に登録が必要ですので【初めて利用する方へ】をクリックしてください。

上の画面に切り替わりますので、必要情報を記入し【登録】を押してください。パスワードは、利用者カードを発行した際にご登録いただいた電話番号の下4ケタが初期設定となっています。

登録すると資料詳細ページに戻りますので、右下の【資料予約申請】にある利用券(カード)番号とパスワードを記入し、【予約申し込み】をクリックすれば予約OK👌

何番目に予約されたかが表示されます。

現在図書館内にある(だれも借りていない)本で予約1位となった場合、すぐにお電話かメールにて割り当ての連絡をさせていただきます。

また、借りたい本がお決まりの方は、書名・作者名・出版社名と利用者カード番号・氏名・電話番号を明記していただければ、メール・FAXでもご予約を受け付けています。当館在架の本であれば、HPからのご予約と同じように、すぐに予約を割り当て、お電話・メールにてご連絡させていただきます。

予約割り当ての連絡があった方で休館中にお受け取りを希望される方は、火曜日をのぞく、午前10時から午後6時までの間に、お電話にて受取日時をご指定ください。

この機会に、まんのう町立図書館HPから資料検索&受け取り予約をぜひご利用ください!お待ちしています!!

 

 

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安心してください。電子図書館がありますよ♪

臨時休館になって、早1週間。休館中も、図書館の返却ポストにはこれまで貸し出されていた本がどんどん返ってきています。

…ということは、読む本がなくてお困りの利用者さんも多いのでは…

でも、安心してください。

まんのう町立図書館には、電子図書館がありますよ‼

まんのう町立図書館の電子図書館は、図書館の利用者カードをお持ちの方ならどなたでもご利用いただけます。貸出冊数は3冊まで、貸出期間は15日間。まんのう町立図書館のHPからアクセスできます。

利用者カードをお手元に用意して、まんのう町立図書館HPの左下にある【電子図書館入口】をクリックしてください。

電子図書館に入ったら、まずはサインイン。サインイン画面(右)の上段には、利用者カードの右下にあるバーコードに記載されている数字(ハイフンなし)、下段のパスワードはご登録いただいている電話番号の下4ケタが初期設定になっています。

次は、電子図書館のトップページから読みたい本を探します。

電子図書館の所蔵は、およそ700冊。実用書が多めです。

トップページに表示されている新着やジャンル別のおすすめから探すも良し。ページ上部にある【🔎検索】でキーワード検索しても良し。読みたい本が見つかったら、クリックしてください。

読みたい本をクリックすると、左画像のような解説ページが開くので、【借りる】をクリックすれば、これで貸出OK✌右画像のようなポップアップが出ますので【ブラウザで今すぐ読む】を押していただくと、自動的にMedia Do電子書籍のアプリが立ち上がり、本を読むことができます。

図鑑や写真集は、拡大してすみずみまでじっくり見ることができるし、レシピ本は、お手持ちのタブレットやPCを台所に持って行けば、読みながらお料理OK👌

図書館の本ではできないことが、電子書籍ならできる‼ のです。

 

返却は、電子図書館トップページ上部の本棚マークからしていただくか、貸出から15日経つと自動的に返却されます。

休館中、ご不便をおかけしますが、この機会に是非、電子図書館をご利用ください❤

 

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第12回 ブログ版農業講座「みんな知りたい病害虫のこと 前編」

新型コロナ感染者の急増で再び休館することとなり、予定していたおはなし会やイベントを楽しみにされていた方も多いなか、利用者の皆さんにはご迷惑をおかけしています。

今回のブログは、今月24日に開催予定だった農業講座『みんな知りたい病害虫のこと』をブログ版に変更し、お届けしたいと思います。ご予約いただいていた方もそうでない方も、お楽しみいただければうれしいです♪

今回も講師はもちろん、豊嶋和人さんです。

 

【みんな知りたい病害虫のこと 前編】

寒い日が続きますねえ。

これだけ寒いと虫がいないと思いきや、探せば結構いるもので、結球白菜の外葉を一枚めくるとオサムシやハネカクシが現れたり、うっかりアブラムシがわいていたり、そういうところではアブラムシを食べるヒラタアブの幼虫も元気に食事をしてますね。

開催予定でした農業講座では参加者の皆さんのお困り病害虫を伺っていたんですけど、全て虫の相談でしたので、今回は最近新たに発生した虫や新しい技術の話を交えながらお答えしていきたいと思います。

 

まずはアブラムシです。

真夏以外はいつでもどこかにいますよね。困ったもんです。一番多い季節は春か秋でしょうか。まずはアブラムシを食べる虫が増える環境を畑に作ってみましょう。昨年春の農業講座でもお話したのですが、畑にお花がたくさんあると、ヒラタアブのような成虫が花粉を食べ幼虫がアブラムシを食べる虫が集まってきます。おすすめは春の菜の花、キンセンカです。

そういえば先日オンラインで参加した天敵利用研究会の大会では面白い発表がありました。ある試験場の圃場で、年中お花畑が維持できるように19種類もの花の種をミックスしてある「ミックスフラワー」の種を播いて一年間観察したんだそうです。するとヒラタアブや、アザミウマを食べてくれる雑食カメムシのヒメハナカメムシ・タバコカスミカメなどがとてもたくさん集まってきたとか。やはりお花畑作戦は有効のようです。

もしアブラムシが増えすぎて天敵昆虫では食べきれなくなってしまった場合は農薬を使うことになりますが、できるだけ天敵に影響の少ない殺虫剤を使いましょう。アブラムシを打ち漏らしたり虫が再び増えてきても天敵がいれば食べてくれますからね。昆虫が呼吸をする気門を塞いで窒息させる気門封鎖剤という種類の殺虫剤がたくさん市販されています。油脂やでんぷんなど、べたべたした液体を主成分にしているもので、たいていはハダニやコナジラミやアブラムシ、そしてうどんこ病にも効果があるとして登録がされています。アブラムシに効果が高いのはでんぷんや還元水あめを主成分にした、油脂よりも粘度の高い気門封鎖剤です。油脂系のものはどちらかというとハダニを得意とします。

 

続いては冬野菜につくイモムシを農薬を使わずに防ぐ方法についてです。

ご質問のなかにもあったのですが、防虫ネットは成虫のガや蝶の侵入を防ぐいい方法です。が、注意点が2点あります。ひとつはイモムシがつく季節は比較的高温多湿ですから虫をふせぎつつネットで蒸れないような目合いを選びましょう。蒸れると徒長や病気の原因になりますから。ガや蝶の成虫の侵入を防げる一番大きな目合は4mmです。防虫ネットとして売られているものはアブラムシやアザミウマを想定して0.4mmから1mmのものが多いのですが、防風ネットなら4mmのものがありますから流用してもいいかもしれません。もうひとつの注意点は、ハスモンヨトウという8月9月に多く発生する虫はネットの外側に卵のかたまりを産み付け、幼虫が網目をくぐってネットのなかに侵入することがあります。卵は塊になっていますのですぐわかります。もし見つけたら取り除いてしまいましょう。

イモムシの天敵にはどんな生き物がいるでしょうか。スズメバチやアシナガバチはイモムシをよく捕って巣に運びますが、ちょっと人間も近づきにくいですね。ハチ以外でいちばんイモムシを捕食するのは、コモリグモやハサミムシ、ゴミムシ等の肉食のクモや甲虫類です。あと、先程アブラムシで天敵として挙げましたヒラタアブの幼虫も、イモムシが小さいうちは食らいついてくれます。

ヒラタアブを増やすにはお花が大事と書きましたが、地上を這っているクモや甲虫類には低い草をはやしておくといい生息場所になるようです。ソバや大麦を野菜のまわりに生やしておくと増えるという研究もあるのですが、なかなかそれも大変です。もし畑の外周の肥料をまいてないところや畦畔にクローバーが生えていたらそこは耕うんや除草をせずに置いておきましょう。地上を這う肉食の虫たちの生息場所になります。クローバーの花にはヒメハナカメムシも集まります。

イモムシついでに最近日本に侵入したちょっと心配なイモムシを2種紹介します。

まずは3年前にはじめて確認されたツマジロクサヨトウという海外ではトウモロコシの大害虫として知られる虫です。日本では南西諸島以外では越冬できないので毎年ジェット気流に乗って中国南部やベトナム、台湾あたりからやってきます。うちでは一昨年に9月取りのスイートコーンに幼虫がついているのを見ました。

とにかくよく動いてよく食べてよく糞をします。海外で問題になっているのもわかります。ただ、後述するトビイロウンカ同様気流次第なところがあるので発生は風まかせのようです。去年はトビイロウンカともども見ませんでした。

もうひとつはトマトキバガという名前の通りトマトの大害虫として知られる虫です。小さな幼虫がトマトの実のなかに入ってしまうそうです。去年の秋以降に九州のトマトハウスで確認されています。殺虫剤が効きにくいことから、南欧やアフリカでは天敵のタバコカスミカメをハウスに放って防除しています。

イモムシではないですが、全国的に分布が拡大していて香川県でも去年の秋に確認された虫を紹介しておきましょう。ちょうどうちにもいたんですよ。

左の写真、葉が白くなってしまってますけど、病気ではなく、ネギハモグリバエ新系統とか別系統とかB系統とか呼ばれている虫の食害です。

右の写真では白い食害跡のなかに黒い幼虫が見えます。ハモグリバエは別名エカキムシと呼ばれます。まるで絵を書くように線状に葉のなかを食べ進んでいる食害跡をネギ以外の野菜や花の葉でも見たことがある方もいらっしゃると思います。この新しいネギハモグリバエの系統は、多数の虫が葉の中を猛烈に食べて、あたかも食害跡で葉を塗りつぶしたようになってしまうのが特徴です。エカキムシならぬヌリエムシとでもいいましょうか。当然従来からいるネギハモグリバエより被害が大きいので注意が必要です。すでに定着した他県では、従来の系統がこちらの新系統に置き換わっているところもあるようです。対処方法は従来の系統と変わらない薬剤防除なのですが、被害が大きくて無視できないのが困ったところです。

畑の虫だけでずいぶん長くなってしまいましたので、イネにつく虫は次回やりたいと思います。こちらは今年からはじまる農薬の新しい規制も関わってきます。

 

さて、今回ご紹介する本は

『虫の卵ハンドブック』鈴木知之∥著 (4861 ス)

畑を観察しているときれいな虫の卵を見ることがあります。それだけで楽しいですが、その卵が害虫のものか益虫のものか分かれば、菜園仕事の助けにもなります。卵だけじゃなく成長した姿もちゃんと載っています。


次回、後編「イネにつく虫」をお楽しみに!

 

 

 

 

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2022 Happy New Year!🎍

新年、あけましておめでとうございます🎊

令和も4年目に突入ですね。

今年は久々に家族そろってのお正月を迎えられている方も多いのではないでしょうか?

お雑煮やお節料理も、みんなで食べるとおいしさが違いますよね (^_-)-☆

 

町立図書館は、本日1月5日午前10時より開館しております。

新年のイベント第一弾は、恒例の「本の福袋」です。

 

 

テーマの書かれた袋の中から、お好きなものを選んで借りていただきます。

袋の中身は開けてからのお楽しみ ♪

どんな本が入っているのでしょうか?

本との新たな出会いを楽しんでくださいね。

大人と子ども、それぞれ20袋限定ですので、早い者勝ちですよ。

みなさまのご来館をお待ちしています。

 

2022年も、まんのう町立図書館は、すべての人と「つながる図書館」を目指して邁進してまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

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年の瀬のごあいさつ

クリスマスも終わり、今年も残すところ数日となりました。

年の瀬になると、それだけで少し慌ただしい気分になりますよね。

 

さて、2021年も大詰めとなりましたが、昨年に引き続き、新型コロナウイルスの影響で、何かと規制の多い年でしたね。

そんな状況の中でも、オリンピック・パラリンピックの開催に沸いたり、大谷選手の活躍や、将棋の藤井聡太棋士の偉業に感嘆したり、楽しいこともたくさんありましたよね。

町立図書館でも感染対策に留意しながら、少しずつですが、おはなし会や教養講座を再開できるようになりました。

毎回多くの方にご参加いただき、「楽しみにしてましたよ」という声をかけていただくたびに、人と人が言葉や笑顔を交わし、直に触れ合うことがどれほど大切か痛感いたしました。

来年こそは…。

そんな思いを強くする年の瀬でもあります。

2021年、大変多くの方に図書館をご利用いただき、心より感謝申し上げます。

新たな年も、本を通して〈図書館〉と〈人〉と〈地域〉がつながり合える展示やイベントを考えております。

すべての人がつながれる図書館を目指して、スタッフ一同邁進してまいりますので、よろしくお願いいたします。

2022年も、みなさまのご来館をお待ちしています。

 

12月28日㈫~1月4日㈫年末年始の休館となります。

期間中の本の返却は、図書館南側壁面(駐車場側)の返却ポストをご利用ください。

尚、DVD、CD付き本、大型絵本、紙芝居等は、破損の恐れがありますので、1月5日㈬以降に図書館カウンターでの返却をお願い致します。

 

新年は、1月5日㈬ 午前10時から開館いたします。

新年のイベント第一弾は、恒例の「本の福袋」です。

大人と子ども、各20袋の数量限定ですので、お早めにお越しくださいね (^_-)-☆

 

寒波襲来の折、みなさま体調にお気をつけください。

来たる年が、みなさまにとって素晴らしい1年となりますように。

 

まんのう町立図書館 スタッフ一同

 

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