7月27日(土)、今年度2回目となる郷土史講座が開催されました。
テーマは「綾子踊~ユネスコ無形文化遺産~」!
綾子踊がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、初めての開催の年にぴったりのテーマですね✨
前回に引き続き、まんのう町文化財保護協会副会長・四国学院大学講師・佐文綾子踊保存会事務局の池内敏樹さんが講師をしてくださいました。
綾子踊がユネスコ無形文化遺産に登録されたと言いますが、実は、ユネスコの登録証には「綾子踊」とは書かれていません。
書かれているのは「風流踊」だそう。
……どういうこと?
「風流踊」とは「人々の願いや祈りが込められた宗教的な踊り」のこと。
そう、登録されたのは全国41の「風流踊」。
綾子踊は、この「風流踊」に含まれる民俗芸能なんです!
日本全国に、綾子踊の仲間があるんですね✨
ところで、風流って何なんでしょう??
風流(ふうりゅう)は
「・上品な趣があること
・先人の遺したよい流儀」
風流(ふりゅう)は
「・人に見せるための作り物」
を指すそうです。
綾子踊は「ふりゅう」踊で
「・華やかな、人目を惹く、という「風流」の精神を体現
・衣裳や持ちものに趣向をこらして、
・歌や笛、太鼓、鉦などに合わせて踊る民俗芸能。」
ということになるんですね。
綾子踊は一度途絶えていましたが、幕末に丸亀藩が編纂した『西讃府誌』と、地元の華道家 尾﨑清甫氏が残した文書を根本史料に復活することができたそうです😲
昔は干ばつの時だけ踊られていましたが、それでは伝えていくことが困難ということで、現在の2年に1度の開催になったそう。
そんな雨乞風流踊りである綾子踊の歌詞、実は、雨乞いとは無関係。
歌われているのはなんと恋の歌💑
綾子踊には『閑吟集』に類似の歌詞が見られ、500年前の流行歌が形を変えて受け継がれているそうです。
ユネスコ無形文化遺産の考え方では「継承するための変化も文化」。
500年前の流行歌で踊られた盆踊りが、雨乞成就のお礼踊りになり、それが雨乞風流踊りとなり、現代では雨乞の要素が薄れて風流踊りとなる。そんな移り変わりこそが、民俗芸能なんです。
綾子踊を踊り伝えた昔の人々や、未来に残そうと記録を残した尾﨑清甫氏、そして今、綾子踊に関わる人たち…たくさんの人の後世に伝えようという情熱があって、綾子踊を見ることができるんですね。
講座の最後は質問タイム! たくさんの質問が飛び交いました。
熱心に風流踊を研究されている方もおられ、参加者様からの新情報も出てきてびっくり😲
気になる「子どもたちに綾子踊をどう説明すればよいのか?」という質問も。なかなか難しいところもあるのですが、参加者様も交えての熱い語り合いとなりました。
今回は満員御礼! 幅広い年齢層の方々が参加してくださり、綾子踊への関心の高さがうかがえる講座でした。
私も、実際に綾子踊を見てみたーい!
今年の綾子踊は9月1日(日)!
まんのう町立図書館では、開催までの期間、綾子踊の展示も行っていますよ😃
綾子踊や風流踊の参考図書や、DVDを展示しているので、予習して綾子踊本番をめいっぱい楽しんじゃいましょう♪
最後になりましたが、次回の郷土史講座は10月14日(月・祝)になります。
講師は引き続き池内敏樹さんが担当してくださいます。
テーマは「満濃池」!
龍神伝説のお話も聞けちゃうかも🐉
今からとても楽しみです😊