第21回ブログ版農業講座「みんなでおこめについて考える会~作る人に聞いてみよう~」

みなさん、今年もおいしい新米を食べましたか?

全国でも有数の米どころである新潟では、今年は猛暑と少雨による渇水の影響で、コメの不作が心配されていました。

幸いなことに香川では大きな影響はなかったようですが、それでも私たちの主食に関すること、みなさん興味を持って報道に接していたのではないでしょうか?

 

11月6日に行われた農業講座では、去年に引き続き今年も「みんなでおこめについて考える会」を行いました。
今年は、作る人に聞いてみよう、というサブテーマのもと、食べる人も作る人も、一緒になってお米のあれやこれやについて話し合う座談会を開催しました。

お米作りはベテランという方から、米作りには全く携わったことがないという方までお集まりいただき、米作りにまつわる貴重な体験談や田んぼに住む生き物の話など、様々な話題が飛び出しました。

ここからは、農業講座の講師で、今回の座談会では進行役を務めて下さった豊嶋和人さんに、当日のお話を振り返っていただきます。

 

それでは豊嶋和人さん、よろしくお願いいたします。

 

 

第2回 みんなでおこめについて考える会を開催しました。

 

みなさんは田んぼの生き物と言えばなにを思い出しますか?

 

カエルにカブトエビ、トンボやアメンボなどでしょうか。わたしの子供の頃は満濃池のゆる抜きの日に田んぼに水を勢いよく入れていたのですが、大きなフナやコイまで田んぼに入ってきて、それをみつけて虫取り網で追いかけるのが毎年の楽しみでした。ちょっと大きめの生き物が身近にやってくるとなんとなくうれしくなります。

 

今回は田んぼの生き物についての話題が多かったですね。スズメやジャンボタニシは稲を食べる困った生き物ですが、カエルは害虫を食べてくれます。カエルのなかでも身体の大きなトノサマガエルはアマガエルよりたくさん害虫を捕食しますが、土器川流域ではここ数十年でほとんど見られなくなりました。稲の生育途中で田んぼの水を切る「中干し」のタイミングが品種の交代とともにトノサマガエルの生活史と合わなくなって、オタマジャクシが陸に上がる前に水がなくなってしまうからとも、トノサマガエルの吸盤ではコンクリート畦畔を登れないからともいわれます。ちなみにアマガエルはトノサマガエルより早く、さらにはコンクリート畦畔もへっちゃらで陸にのぼれますから今でも水田で棲息しています。

 

今年まんのう町にやってきた田んぼの生き物といえばなんといってもコウノトリです。わたしは実物を見たことがないのですが、巣から離れた町内の田んぼでの目撃談を教えてもらいました。そうなんです、コウノトリは田んぼの生き物なんですよ。営巣こそかつては松の木の上、現代では電柱のてっぺんでしますけれども、餌は田んぼやその周辺に住むフナやドジョウなどの魚、トカゲやカエル、バッタなどです。

 

さらにはやっかいもののアメリカザリガニやジャンボタニシを食べてくれるという話もあります。以前読んだ日本でジャンボタニシが問題になりはじめた頃の研究成果に面白いことが書いてありました。ジャンボタニシの原産地である南米をはじめとする熱帯地方ではジャンボタニシが増えるスピードも早いですが、水田にやってくるたくさんの鳥や魚がジャンボタニシの天敵となってくれるのでそれほど被害が問題にならないのだそうです。日本にもかつてはあったそんな環境が復活すれば、ジャンボタニシに困ることも減るかもしれませんね。なにより、ちょっと大きな生き物が身近にいてくれるのは楽しいですよ、やっぱり。

 

さて、今回の参考図書です。

 

高山耕二『草刈り動物と暮らす』(6454 タ)

浅井元朗・西廣淳『田んぼや水辺でみられる植物の芽生えハンドブック』(4717 ア)

谷本雄治『地味にスゴい!農業をささえる生きもの図鑑 田んぼや畑で大活躍!』(7613 タ)

農文協 編『農家が教える生きもの田んぼづくり アゼ草管理からカバープランツ、魚道、水路補修まで』(6162 ノ)

農文協 編『農家が教えるうまい米に仕上げる乾燥・モミすり・精米のコツ』(6162 ノ)

森田敏 『イネの高温障害と対策 登熟不良の仕組みと防ぎ方』(6162 モ)

佐竹節夫『おかえりコウノトリ[水辺を再生しコウノトリを迎える]』(488 サ)

宮垣均『コウノトリよみがえる里山』(488 ミ)

西島豊造『お米の達人が教えるごはん基本帳』(料理 21 米料理)

澁谷梨絵『世界でいちばんおいしいお米とごはんの本』(料理 21 米料理)

 

 

豊嶋和人さん、ありがとうございました。

 

図書館では、農業・園芸に関するご質問を随時受け付けております。
お寄せいただきました質問は、豊嶋さんにご回答いただき、館内及びホームページで掲載いたします。
この機会にぜひ、ご活用ください。

 

次回の農業講座は、2024年1月22日(月)を予定しております。

テーマは「家庭で作る切り花について」です。

久しぶりに、お墓や仏さんにお供えするお花の育て方をテーマに行います。
また、上手く育てたお花を産直に出荷してみよう、というお話も予定していますので、ご興味のある方はぜひ、ご参加くださいね。

 

ご予約の受付が始まりましたら、館内の掲示やフェイスブック、告知放送でお知らせいたします。

 

みなさんと一緒にまんのう町の農業を盛り上げたい!
これからもぜひ、農業講座にご注目くださいね。

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